分づき米は危険?3分づき・5分づき・7分づきの栄養価もまとめてチェック

分づき米は玄米に近いため、精白米に比べて農薬が残りやすく、危険性が高いなどと心配する方もいらっしゃるでしょう。

このページでは、そんな「分づき米の危険性」をメインに詳しく解説します。

安心安全で美味しい分づき米を日々の食生活で楽しみながら、美容や健康維持に役立てましょう。

目次

分づき米は危険なの?

収穫した玄米を精米し、糠や胚芽を除去した一般に流通している白いお米を『精白米』と言い、玄米の栄養分を残すために糠や胚芽を何割か残しながら精米したお米を『分づき米』といいます。

以下のような理由で、「分づき米が危険」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

  • 毒性がある
  • 残留農薬が心配

ですが結論から言えば、分づき米が危険ということはありません

当店では農薬不使用・化学肥料不使用の島根県産こしひかりの3分づき米を扱っているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

分づき米に危険性がないとはいっても、なぜそういえるのか具体的な根拠も必要ですよね。

続いては、分づき米の毒性と残留農薬の具体的な内容について、順番に詳しく見ていきましょう。

分づき米は毒性あり?

ネット上では、様々に独自の視点で分づき米の毒性についての話題が取り上げられており、それらの情報を見てみると、

  • アブシシン酸(アブシジン酸)
  • フィチン酸

こらら2つの成分が健康に害をもたらすといった内容が多く見られます。

これらは本当に人体にとって有害な毒なのでしょうか?

アブシシン酸(アブシジン酸)

アブシシン酸とは植物ホルモンの一種で、玄米や分づき米のみならず、様々な果実や種子からも摂取している成分です。

令和3年11月、食品安全委員会委員長より厚生労働大臣あてとして作成された資料「アブシシン酸の対象外物質評価書」においても、様々な毒性検査を行った結果をもって、アブシシン酸は人の健康を損なうおそれがないといった内容が記載されています。

つまりアブシシン酸を有害な毒として認識する必要はないということになります。

フィチン酸

フィチン酸とは、玄米や米ぬかだけでなく小麦ふすま(小麦ブラン)にも多く含まれているほか、人体や動物の細胞内にも存在する成分です。

小麦ふすまとは、小麦の外皮を挽いたもので、小麦の外皮や胚芽もまるごと製粉した全粒粉にもフィチン酸は含まれています。

フィチン酸についても様々な研究が進められており、現在ではその抗酸化作用やデトックス効果からサプリメントも販売されています。

ただし、フィチン酸の摂りすぎには、注意が必要です。フィチン酸を大量に摂取すると、ミネラルの吸収を阻害してしまう可能性があるのです。

実際にフィチン酸のサプリメントには、妊娠中や授乳中の妊産婦と、骨粗鬆症の方は摂取を控えるようにとの注意書きがあります。

公益財団法人「骨粗鬆症財団」の質問INDEXでは、玄米食を継続することで骨粗鬆症になる可能性についての質問に対して「普段の食事量ではまったく問題ない」としたうえで、以下の内容が記載されています。

日本人の食物繊維の目標摂取量は1日あたり 20~25gですが、この程度であれば、カルシウム吸収には影響ないと考えられます。ヒトを対象とした実験では、1日53gの食物繊維を21日間摂取した場合に、カルシウムの排出量が摂取量を上回ったとの報告はありますが、普段の食事ではこのような過剰摂取は考えられません。

https://www.jpof.or.jp/osteoporosis/faq/faqprevention.html#Q16

さらにフィチン酸については、以下の記載もあります。

また、フィチン酸も過剰摂取でない限り問題ないでしょう。なおフィチン酸の研究においては、牛乳がフィチン酸によるミネラルの不溶化を防ぐ作用があるとの報告もありますので、骨粗鬆症予防のためにも、毎日牛乳(1本程度)を飲むと良いでしょう。

https://www.jpof.or.jp/osteoporosis/faq/faqprevention.html#Q16

例えばビタミンAも健康維持に欠かせないビタミンですが、過剰摂取すると健康に害をもたらすことが知られています。フィチン酸もこれと同じで、適度な摂取では抗酸化作用や便秘解消等の効果があるのです。

どんなに良い成分でもバランスよく、適度に摂ることが大事ですね。

ちなみに、フィチン酸は分づき等の精米や浸水、発芽でも減少します。

分づき米の毒性の不安は解消できたでしょうか。続いて、農薬についての不安を解消していきましょう。

分づき米は残留農薬が怖い?

分づき米の残留農薬については、食品衛生法によって食品の残留農薬基準が決められており、お米の残留農薬基準は0.05ppmとなっています。

この基準を超えて農薬が残留しているお米は、流通自体が禁止されているのです。

食品の残留農薬基準(食品衛生法)

残留農薬0.05ppmというのは、「1億分の5」。日本の人口は約1億人ですから、人間で例えるとすれば、日本全国民のうち5人という割合で残っている、ということになります。非常に少ない割合であることがわかりますね。

そうはいっても、ご飯は毎食口にするものですし、やはり安全性の高いものを選びたいと考えるのも間違いではありません。

特に玄米や分づき米等、農薬が残留しやすいといわれている糠や胚芽部分を多く摂取する場合はこだわりたいものですよね。

分づき米の安全性が分かったところで、分づき米の割合と、その栄養価についても見ていきましょう。

3分づき・5分づき・7分づきのメリット・デメリット

分づき米には、

  • 3分づき
  • 5分づき
  • 7分づき

といった精米の割合があります。

「◯分づき」とは、玄米の何割を精米によって除去しているかを示しており、数字が少ないほど玄米に近い状態ということになります。

3分づきが最も玄米に近く、7分づきが最も白米に近いわけですね。

日本食品標準成分表2020年版(八訂)に、玄米、5分づき、7分づき、精白米の炊飯したお米の栄養素が記載されているので、それぞれのデータを比較してみましょう。

食品名玄米5分づき米7分づき米精白米
エネルギー(kcal)152154160156
水 分(g)60606060
たんぱく質(g)2.82.72.62.5
脂質(g)10.60.50.3
炭水化物(g)35.636.436.737.1
糖質(g)34.736.136.736.1
食物繊維(g)1.40.80.51.5
灰分(g)0.60.30.20.1
ナトリウム(mg)1111
カリウム(mg)95433529
カルシウム(mg)7443
マグネシウム(mg)4922137
リン(mg)130534434
鉄(mg)0.60.20.20.1
亜鉛(mg)0.80.70.70.6
銅(mg)0.120.110.110.1
マンガン(mg)1.040.60.460.35
セレン(μg)1111
モリブデン(μg)34343530
ビタミンE(mg)0.50.20.1Tr
ビタミンB1(mg)0.160.080.060.02
ビタミンB2(mg)0.020.010.010.01
ナイアシン(mg)2.91.60.80.2
ビタミンB6(mg)0.210.070.030.02
葉酸(μg)10653
パントテン酸(mg)0.650.350.260.25
ビオチン(μg)2.51.20.90.5

精米の割合が高まるほど全般的に栄養価が下がるのですが、特にミネラル類や食物繊維が減少してくことが分ります。表中の「Tr」とは最小記載量に満たない「微量」含まれていることを示しています。

ミネラルは身体を健康に保つために欠かせないですし、食物繊維は便秘解消や糖質の吸収等を抑制するのにも役立つ栄養素です。毎食ごとに摂取できるのが理想的ですね。

玄米や分づき米を食べるときは、消化を助け、豊富な栄養素をしっかり吸収するためにも、よく噛むことを心がけましょう。

栄養豊富&美味しい分づき米でヘルシーな食生活を!

お米は白米に近いほど食べやすく、玄米に近いほど苦手な方も増えてくるでしょう。

玄米が苦手な方には、玄米の栄養価を残しつつ、食べやすさ重視で精米したお米がおすすめです。

当店では、玄米に最も近い3分づきの分づき米を安心安全に食べられる、玄米シェフ『eライス』を取り扱っています。

玄米シェフ『eライス』は、島根県で農薬も化学肥料も使用せずに生産された こしひかりを、独自精米によって最も玄米に近い栄養素で、より食べやすく精米したお米です。

無農薬で安心、特殊な精米方法で美味しく食べられる3分づき米をぜひ試してみてください。

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