玄米&味噌汁だけで栄養バッチリ?粗食でカラダを整えるはアリかナシか

スーパーのお惣菜やファーストフードなど、食べるものに困らない現代の食環境において、ほんとうに身体にプラスになる食材を選ぶことが難しくなっていませんか。

簡単便利な食事は魅力的ですが、身体に必要な栄養素が不足しがちなど、不安を抱えている方も少なくないはず。

多忙な毎日を過ごす方にとっては、献立を考えたり買い物にいったり調理したりする時間を確保するのが難しく、栄養面のバランスを考えると悩ましいものですよね。

このページでは、玄米&味噌汁をベースに、ヘルシーかつ簡単な食事作りをサポートするコツを解説します。

玄米と味噌汁のコンビネーションを上手に活用して、簡単でヘルシー、美容にもプラスになる食生活を構築していきましょう。

目次

玄米と味噌汁だけで栄養は十分?

玄米と味噌汁だけの食生活で、日々の栄養面は充実させられるのでしょうか。

結論からいうと、玄米と味噌汁だけで十分な栄養が摂れるとは言い切れませんが、シンプルな組み合わせでありながら、バランスのよい食事づくりに役立つことは間違いありません。

玄米が身体にいい理由を知るためにも、まずは白米と玄米の栄養素から比較して見てみましょう。

精白米
(100gあたり)
玄米
(100gあたり)
エネルギー342kcal346kcal
たんぱく質6.1g6.8g
脂質0.9g2.7g
炭水化物77.6g74.3g
食物繊維0.5g3.0g
カリウム89mg230mg
カルシウム5mg9mg
マグネシウム23mg110mg
リン95mg290mg
0.8mg2.1mg
亜鉛1.4mg1.8mg
0.22mg0.27mg
マンガン0.81mg2.06mg
セレン2μg3μg
モリブデン69μg65μg
ビタミンA(β-カロテン)1μg
ビタミンE(α−トコフェロール)0.1μg1.2μg
ビタミンB10.08mg0.41mg
ビタミンB20.02mg0.04mg
ナイアシン1.2mg6.3mg
ビタミンB60.12mg0.45mg
葉酸12μg27μg
パントテン酸0.66mg1.37mg
ビオチン1.4μg6.0μg

参考 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(概要)別添資料」

主食を精白米から玄米に変えただけでも、このように摂取できる栄養素が全体的に増加します。

お茶碗1杯は約150gですから、1杯ごとにこの表にある様々な栄養素を1.5倍摂取できるわけです。

この栄養豊富な玄米に具材を充実させた味噌汁を添えれば、栄養バランスはさらによくなりますね。

以下の表は、お茶碗1杯あたりの玄米の栄養素と、各栄養素1日あたりの摂取推奨量とを比較してまとめたものです。

玄米
(お茶碗1杯あたり)
成人男性
1日あたりの推奨量等
成人女性
1日あたりの推奨量等
エネルギー519kcal身体活動レベル普通の場合
(必要量)
2,100~2,700kcal
身体活動レベル普通の場合
(必要量)
1,650~2,050kcal
たんぱく質10.2g60g50g
脂質4.05g18~29歳→20以上30g未満
30~69歳→20以上25g未満
70歳以上→15以上25g未満
18~29歳→20以上30g未満
30~69歳→20以上25g未満
70歳以上→15以上25g未満
炭水化物111.45g(目標量)
50以上70未満
(目標量)
50以上70未満
食物繊維4.5g(目標量)
18~69歳20g
70歳以上17g
(目標量)
18~49歳17g
50~69歳18g
70歳以上15g
カリウム345mg(目標量)
1,000mg以上
(目標量)
2,600mg以上
カルシウム13.5mg18~69歳→750mg
70歳以上→700mg
18~69歳→650mg
70歳以上→600mg
マグネシウム165mg18~29歳→340mg
30~64歳→370mg
65~74歳→350mg
75歳以上→320mg
18~29歳→270mg
30~64歳→290mg
65~74歳→280mg
75歳以上→260mg
リン435mg(目安量)1,000mg(目安量)800mg
3.15mg18~74歳→7.5mg
75歳以上→7.0mg
18~64歳→6.5mg
65歳以上→6.0mg
亜鉛2.7mg18~74歳→11mg
75歳以上→10mg
8mg
0.405mg18~74歳→0.9mg
75歳以上→0.8mg
0.7mg
マンガン3.09mg(目安量)4mg(目安量)3.5mg
セレン4.5μg30μg25μg
モリブデン97.5μg18~74歳→30μg
75歳以上→25μg
25μg
ビタミンA(β-カロテン)1.5μg850〜900 µgRAE650〜700 µgRAE
ビタミンE(α−トコフェロール)1.8μg15mg15mg
ビタミンB10.615mg18~49歳→1.4mg
50~69歳→1.3mg
70歳以上→1.0mg
18~49歳→1.1mg
50~69歳→1.0mg
70歳以上→0.8mg
ビタミンB20.06mg18~49歳→1.6mg
50~69歳→1.4mg
70歳以上→1.1mg
18~69歳→1.2mg
70歳以上→0.9mg
ナイアシン9.45mg18~49歳→15mg
50~69歳→14mg
70歳以上→11mg
18~49歳→12mg
50~69歳→11mg
70歳以上→9mg
ビタミンB60.675mg1.4mg1.2mg
ビタミンB120μg2.4μg2.4μg
葉酸40.5μg240μg240μg
パントテン酸2.05mg(目安量)6mg(目安量)5mg
ビオチン9.0μg(目安量)45μg(目安量)45μg
ビタミンC0mg100mg100mg

玄米と味噌汁にプラスしたい栄養素と注意ポイント

玄米は栄養豊富ですが、先の表からもわかるとおり、玄米だけではタンパク質やビタミン類が不足しがちです。

そこを具だくさんの味噌汁や副菜でプラスしていく必要があります。

タンパク質

タンパク質は体全体の組織や血液を作るなど、健康を維持するためにも欠かせない栄養素です。

タンパク質が不足すると筋肉量が減り、体力減退や肥満の原因にもなります。

タンパク質を補うためには、

  • 肉や魚
  • 大豆製品

これらの食品が欠かせません。

ビタミン類

玄米だけではビタミン類が少なく、その他の野菜等から摂取する必要があります。

ビタミンが不足すると、身体のだるさや疲れやすさにつながり、お肌の潤いが低下するなど、健康にも美容にもよくありません。

味噌汁に葉野菜や根菜類等をたっぷり入れて、各種ビタミン類を補いましょう。

ビタミンCは熱に弱いですが、イモ類に含まれるビタミンCは壊れにくいのでおすすめです。

ご飯と味噌汁だけの生活で得られる8つのメリット

ご飯と味噌汁だけというと粗食のイメージが強く、ちょっとつまらない気がしますが、玄米と味噌汁をメインとした食生活には以下の8つのメリットがあります。

  • 日々の食事作りが楽になる
  • 後片付けの手間を省ける
  • 食材の無駄がない
  • コストを抑えられる
  • 玄米でバランスよい食事になる
  • 応用の幅が広い
  • 満腹感がありダイエットにもなる
  • お通じの改善につながる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

日々の食事作りが楽になる

玄米単体でも栄養豊富で、味噌汁に入れる具材を充実させることで、栄養バランスも良くなり、複数のおかずを作らずとも栄養バランスに配慮した食事が可能となります。

食べごたえのある玄米と、具がたっぷり入った味噌汁があれば、そのほかは1品プラスするだけでも、充実した食事が完成します。献立を考えたり、買い物をしたり、調理したり、といった毎日の悩ましい家事から、少しは解放されるのではないでしょうか。

後片付けの手間を省ける

準備するおかずの量が減れば、調理後や食後の後片付けにかかる手間も減ります。

後片付けの手間や時間を減らすことができれば、家族との時間やくつろぎの時間を楽しむゆとりも生まれますよね。

食材の無駄がない

1人、2人の食生活だと、野菜などを余らせてしまうこともあり、コスパが悪いと感じることもあるでしょう。

毎日いろいろな献立で食事を楽しもうとすればするほど、食材の無駄も発生しやすくなりますよね。

玄米と味噌汁をメインとした食生活にすれば、味噌汁に様々な具材を入れて楽しめるため食材を活用しやすく、無駄に腐らせてしまうなんてことも防げます。

コストを抑えられる

玄米と味噌汁で栄養バランスが取れれば、副菜を様々に作らなくてよくなり、無駄も省けて、コストも抑えやすくなります。

一般的な食料品の値上げなど、生活費全般のコスト高が厳しい近年の状況においては、玄米と味噌汁の組み合わせをメインに献立を考え、低コストで栄養素をしっかり摂る節約方法がおすすめです。

応用の幅が広い

玄米と味噌汁といっても、玄米を炊き込みごはんにしたり丼ものにしたり、味噌汁をスープやシチューに変えたり、ときには玄米ではなく麺類やパン類等に変えるのも楽しいでしょう。

基本は玄米と味噌汁をベースとして、たまには別メニューで組み合わせるのも十分にアリです。

日本の食の基本といもいえるお米も味噌汁も応用の幅が非常に広いので、飽きるということもないでしょう。

献立を考えるというよりは、組み合わせを考えるようにすれば、毎日の献立に悩まされることもなくなるでしょう。

満腹感がありダイエットにもなる

玄米は精白米より歯ごたえがあり、よく噛んで食べるため、満腹感を感じやすくなります。

そこに様々な具材の入った味噌汁がプラスされることで、満足感も増すはず。

温かい汁物をプラスすることで、身体が温まり代謝アップにも役立ちます。

こうした食事内容で満腹感や満足感が得られるようになれば、自然と減量にも役立つでしょう。

お通じの改善につながる

玄米や味噌汁で食物繊維や水分を十分に摂取できれば、腸内環境も整いやすくなり、お通じの改善にもつながります。

外食やスーパーの惣菜ばかりだと、どうしても食物繊維が少なくなりがちで、お通じに影響することもあるでしょう。

手間のかからない玄米&具だくさん味噌汁のコンビネーションで、腸内環境もすっきりと整えたいですね。

玄米と味噌汁をベースに食生活のバランスを整えよう!

玄米は、精白米より栄養豊富。噛みごたえもあり、満足感も得やすい優秀な食材です。

美容と健康を維持するためにも、玄米の豊富な栄養素を味方につけ、タンパク質やビタミン類を味噌汁で補いながら、簡単かつ栄養バランスのいい食生活を目指しましょう。

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