きくらげを食べ過ぎたときの3つの対処法|適量を把握して美味しく食べよう

きくらげは、ダイエット向きの食品として注目されていますが、食べ過ぎはNG。

きくらげを食べ過ぎると、

  • 苦しい
  • 気持ち悪い
  • 胃痛がする
  • お腹がパンパンで破裂しそう

など、辛い症状が出ることがあります。

どんなに体に良い食品でも、食べ過ぎてしまうとマイナスに働くことがあるので、注意が必要です。

こちらのページでは、きくらげを食べ過ぎたときの対処法から、なぜそのような辛い症状がでるのか、きくらげの栄養素や、上手に摂取するコツまで、詳しく解説します。

まずは、きくらげを食べ過ぎた、その辛い症状に正しく対処していきましょう。

目次

きくらげを食べ過ぎた!3つの対処法

きくらげを食べ過ぎた場合の対処法としてできることは、

  1. 水分の摂りすぎに注意する
  2. 締め付ける衣類を避ける
  3. 楽な姿勢で自然に消化されるのを待つ

この3つです。

水分の摂りすぎに注意する

きくらげには、食物繊維がたっぷり含まれています。

きくらげを大量に食べ過ぎた場合、この食物繊維がお腹で膨れて、苦しくなったり気持ち悪くなったりすることがあります。

食物繊維は、水分を含むと膨れる性質がありますので、きくらげを食べ過ぎたときに水を大量に摂取すると、より苦しくなってしまうわけです。

水分の摂りすぎには注意しましょう。

締め付ける衣類を避ける

食物繊維が体の中で膨らんでいる状態ですから、締め付ける衣類は避けましょう。

ウエスト周りがきつく締め付けられていると消化がスムーズに行われず、苦しい状態が長引いてしまいます。

楽な体勢で自然に消化されるのを待つ

食べすぎて、苦しかったり気持ち悪かったりした場合、クッションなどを使って上体を少し起こし気味にして、体を左側にして横になってみてください。
右側を下にして横になると、胃の中のものが食道に逆流してしまうので、左側を下にします。

できるだけ楽な姿勢で過ごしましょう。時間の経過とともに、自然に消化が進み、徐々に楽になってくるはずです。

数時間様子をみて、それでも症状が治まらないようなら病院で診てもらいましょう。

きくらげを食べ過ぎるとどうなるの?体に悪い?

きくらげを食べ過ぎたとき、体の中では何が起こっているのでしょうか。

きくらげは、食物繊維がたっぷり含まれています。食物繊維は、便を作り出すのにも大事な役割を果たしてくれますが、あまりに多く摂取すると、腸内のバランスを崩してしまいます。

乾燥わかめを水に浸しておくと、驚くほどボリュームアップしますよね。あの現象が体の中で起こっているようなもの。

きくらげの食物繊維をダイエットなどに活かすのであれば、適量を摂取することが大事です。

きくらげは見た目は地味ですが、様々な栄養素を含む食品であり、よほど食べ過ぎない限り、体に悪いということはありません。

きくらげに含まれる栄養素は?

きくらげには、どんな栄養素が含まれるのか。

乾燥きくらげと生きくらげ、それぞれの栄養素と、日本人が1日に摂取すべき基準量も併せて、一覧で見てみましょう。

乾燥きくらげ(100gあたり) 生きくらげ(100gあたり) 1日の摂取量基準(成人男女)
エネルギー 216kcal 14kcal 1,400~2,700kcal
たんぱく質 7.9g 0.7g 50~60g
脂質 2.1g 0.1g 20~30g
カリウム 1,000mg 59mg 2,000~2,500mg
カルシウム 310mg 10mg 600~800mg
マグネシウム 210mg 9mg 260~370mg
リン 230mg 16mg 800~1,000mg
35.0mg 0.1mg 6~7.5mg
亜鉛 2.1g 0.1mg 8~11mg
ビタミンD 85.0μg 0.1μg 8.5μg
葉酸 87μg 5μg 130μg
ビオチン 27.0μg 1.9μg 50μg
不溶性食物繊維 57.4g 4.8g 17g以上~21g以上
水溶性食物繊維 0g 0.8g

参考:食品成分データベース

きくらげは、ミネラルなども含み、なんといっても食物繊維が豊富です。

食物繊維の豊富な野菜としては「ゴボウ」がお馴染みですが、ゴボウに含まれる食物繊維の量は、100gあたりで水溶性食物繊維が2.3g、不溶性食物繊維が3.4gで、食物繊維総量は5.7g。

きくらげは、見た目にあまり繊維感がありませんが、ゴボウと同じくらいの食物繊維を摂取できるのです。

食物繊維の摂取量について

食物繊維の摂取量は、前章で紹介した表のとおり、成人男女で17g以上から21g以上となっています。

性別・年齢別での、食物繊維の目標摂取量は以下のとおり。

男性の目標摂取量 女性の目標摂取量
18~29歳 21g以上 18g以上
30~49歳
50~64歳
65~74歳 20g以上 17g以上
75歳以上

食物繊維は、現代の食生活では不足しがちな栄養素で、1日の食事における摂取基準も「目標摂取量」となっており、数値も「◯g以上」と示されています。

食物繊維の働きと理想的な摂取バランス

食物繊維は、キノコや海藻、野菜など、様々な食品に含まれる成分です。

食物繊維は体内で消化吸収されず、カロリーを抑えて満腹感を得られることから、ダイエットでも注目されています。

食物繊維の働き

食物繊維は、栄養素として体内で吸収されることはありませんが、腸内環境を整えたり、有害物質を吸着して体外に排出したり、生活習慣病予防など健康維持に役立つことから「第六の栄養素」といわれています。

食物繊維が不足するとどうなる?

食物繊維が不足すると、腸内環境が悪化して便通が悪くなったり、便秘が原因で痔になったりして、大腸がんになるリスクまで高めてしまいます。

外食やファーストフードなどでの食事が多いと、野菜の摂取量が減り、食物繊維も不足しがちですので、意識して食物繊維を摂取するようにしたいですね。

食物繊維を摂りすぎるとどうなる?

食物繊維は不足しがちなので、摂りすぎることはなかなかありませんが、ダイエット目的で大量に摂取してしまうこともあるでしょう。

食物繊維の摂りすぎは、下痢や胃痛を引き起こしたり、場合によっては便秘を悪化させたりすることもあるので、注意が必要です。

便が硬い場合は、食物繊維を大量に摂るより、水分摂取や運動を心がけたほうが効果的な場合もあります。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の理想的なバランス

食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。

先に示した、食物繊維の目標摂取量の数値は、いずれも不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を合わせて摂取したい数値です。

「不溶性食物繊維:水溶性食物繊維」の理想的な摂取バランスは「2:1」といわれています。

参考:越谷市「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

きくらげは、食物繊維が豊富に含まれますが、水溶性食物繊維がほとんど含まれていないので、理想的なバランスで摂取するには、水溶性食物繊維を含む食品と一緒に摂るのがおすすめです。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の摂取バランスが悪いと、腸に悪影響を及ぼすこともあるので、適度なバランスを心がけましょう。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維には、以下のような種類があります。

  1. 小麦ふすまなどに含まれる「セルロース」
  2. 小麦胚芽などに含まれる「ヘミセルロース」
  3. カカオや豆類などに含まれる「リグニン」
  4. カニやエビなど甲殻類に含まれる「キチン・キトサン」

不溶性食物繊維は硬めの繊維で、

  • 便のカサを増やす
  • 腸を刺激する
  • 有害物質を吸着して排出

といった作用があります。

ちなみに、不溶性食物繊維に関しては、きくらげは、ゴボウより豊富です。

きくらげ→100gあたり4.8g
ゴボウ→100gあたり3.4g

見た目からは、ちょっと想像できないですね。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維には、以下のような種類があります。

  1. 海藻などのヌルヌル成分アルギン酸
  2. りんごなどに含まれるペクチン
  3. 里芋や菊芋に含まれるイヌリン
  4. しいたけなどに含まれるβグルカン
  5. こんにゃくに含まれるグルコマンナン

水溶性食物繊維は柔らかい繊維で、水に溶かすとジェル状に変化します。

水溶性食物繊維は、小腸での栄養素の吸収をゆっくりにする作用があります。例えば、水溶性食物繊維を多く含む食品を摂取することで、生活習慣病で気になる糖質やコレステロール、塩分の吸収を抑えることが期待できるわけです。

また、腸内の善玉菌を増やしたり、便を柔らかくしたりする効果もあります。

きくらげの栄養成分を健康に役立てる3つのコツ

きくらげの栄養成分を健康維持に役立てるためには、

  1. 組み合わせでバランスよく
  2. 適量をコツコツ
  3. 食べ過ぎは避ける

この3つのコツがあります。

組み合わせでバランスよく

どんなに良い食品でも、偏り過ぎはマイナスになることもあります。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維、両方をバランスよく摂取できるよう、様々な品目の食品を組み合わせて食事に取り入れたいですね。

適量をコツコツ

サイズにもよりますが、乾燥きくらげの1gは、だいたい3~4つほどの量です。

乾燥きくらげ100gあたりの不溶性食物繊維含有量は57.4gですから、1gなら0.574g。

水戻しすれば、カサも増えるので、それほど大量に食べられるものではないでしょう。

きくらげだけでなく、一緒に食べる食品と合わせて、トータルでの栄養摂取量やバランスを考えることが大事です。きくらげでも、それ以外の食品でも、体に良いものを毎日コツコツ続けることが健康維持の基本となります。

食べ過ぎは避ける

きくらげは、一度に大量に食べるものではありません。

不溶性食物繊維に偏って摂りすぎると、かえって便秘を悪化させることもあるので、量よりもバランスを意識して、きくらげを日々の食事に取り入れていきましょう。

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